

新日本石油特約店のかなせき(川崎市川崎区渡田4-1-5・小宮宏一社長)は3SSを運営する。中でも本社機能を持つセルフ渡田SS(同・武田慎一店長)は昨年6月18日、セルフSSとして改装オープン。
これを機にMIC(横浜市都筑区・増田信夫社長)が開発・販売するNXEYESを導入した。NX導入から8カ月余りが経過。1月にはNXで蓄積した顧客データは1万台を突破、車検や洗車販売では着実に収益を伸ばすなど元気一杯のSSだ。
NXとは車番自動認識モジュール搭載SS支援情報システムの呼称。
流れを簡単に説明すると、固定カメラで給油レーンに停車したナンバープレートを捕捉すると、パソコン上で即座に自動認識され顧客データとして蓄積するもの。
さらに、たとえば来店履歴のない"新規客"と認識した場合、腕時計タイプのコールウォッチがスタッフに新規客の来店を知らせる機能付きで、初回来店時に車検満了月を聞いてさえおけば確度の高い見込み客に対し確実にアプローチすることが出来る。これまで手間とされた目視判断は解消され、商談など人間に頼らざるを得ない仕事に専念出来るというのが大きな特徴だろう。
NX導入に踏み切ったきっかけはセルフ化以降の油外収益の減少に対する懸念から。来店客数が増すセルフSSに改装したにも関わらずフルSS並みの油外収益に止まったのでは"事実上マイナス"と受け止めた同社の並々ならぬ信念の表れでもある。こうした意識もあって同SSの車検台数はNX導入以降、確実に予約台数に反映された。
週末9日間に実施した導入イベントでは、車検満了1カ月未満の来店客を対象に約90台の予約をマーク。7月実績は48台で、その後も以前にはみられた月30台を割り込む月がなくなったという。現在の来店車数は月平均約600台。車検商談した全体の20〜30%が予約に結び付いて
いる。「新規客のほか車検満了3カ月前の再来店客とコーティング洗車購入後1カ月経過した顧客が来店した時にコールが鳴るよう設定。
NX導入当初は新規客に対し車検月を聞く作業に追われる毎日だった」と振り返った武田店長。導入から半年ほどで顧客データは一巡化、新規客を知らせるコール数は徐々に少なくなってきたことで「現状のコール対応率40〜50%台は不満が残る。コール数の減少に伴い少なくとも70%以上の対応率にしていかなくては」と商談件数増大に向け気を引き締める。
そんな武田店長もシステムだけに頼っているわけではない。「NXは機械で簡素化出来る作業を担当しているに過ぎない。大切なのはスタッフの商談力。たとえ見込み客が多くとも予約率が低ければ何の意味もない。このため洗車と車検の担当リーダーを置き企画立案させ、ボトムアップで技術力と商談力を高める対策を打っている」とマンパワー強化にも努めている。
当面の目標はカーケア関連でコンスタントに350万円以上売り上げること。
車検50%、洗車30%、その他で20%となる構成比率を目指しているという。「NX導入から半年間が分岐点。システム体制は整った。次のテーマはSSのイメージアップの強化。顧客にとってスタッフの態度や雰囲気、言葉遣いが一番重要。人間力とシステムというソフトとハード両面でサービスステーションの名に恥じない本当のSSを構築していきたい」と武田店長は意欲を燃やす。【横浜発】