

ゼロワン(本社=熊本県八代市、松岡隆志社長、新日石系)は昨年12月、直営の「Dr.Driveゼロワン・コーダ店」(同市高下西町1827、嶋岡靖人店長)でホームネットカーズおよびMICの車番認識自動顧客管理システム『NXEYES』を導入した。九州地方のフルSSでは初めての事例で、今後の成果が注目される。
同社は直営2SSを所有し、両SSともに優秀なカーケア商品の販売力を持つことで知られる。とくに昨今では車販が好調。一昨年10月にホームネットカーズの「スーパーオークション」を採用して以来、月間平均10台近い売買台数を確保している。この車販に関わる施策の一端を紹介すると、例えば”ガソリン10リットルが当たるかもしれないアンケート”。車検月のデータ獲得と乗り替え意志の有無などを調べるのが目的だが、「乗り替えに○を付けたお客さまには自動的に10リットルが当たる」と松岡社長。
車検商談においても「車検と買い替えは背中合わせ。なるべく『車見せましょうか』とオークション画像や在庫車などを見せて見積もりを出す。そこまでいけば、少なくとも車検は当社でやる」という算段だ。また、店頭納車の際には購入客が車の四隅に酒と塩をまき、松岡社長自らおはらいをして清める儀式を行う。なかには感激して涙を流した女性客もいたという。「松岡家では当たり前の儀式を流用しただけ。ただ、自分は神官ではないので、後で正式なおはらいをするよう伝えている」とか。しかも、儀式の後にはデジタルカメラで記念撮影し、即座にプリントして額縁に入れ、手渡している。
そこまで施策を磨いている同社が『NXEYES』導入に踏み切った最大の理由は「来店台数を確保し、顧客増強を図るため」であり、「間もなく始めるEメール作戦など、キメ細かな顧客管理や販促機能にたけたシステム」と評価しているからだ。また、掛け売り客中心のコーダSSは認証工場を構えているものの、車検が伸び悩み気味だった。
このため、同システムで車検需要を掘り起こしつつ、車販にもつなげ、松岡社長が唱える「車検と車販のみで人件費、オイル・洗車・TBA商品などで一般経費をまかなえる経営体質の実現」をめざしていく。ただ、バランス販売も重視し、車検獲得へ極端に偏らずカーケア全体の収益向上を意識している。
なお、同システムと同時にインカムも導入。横の連絡を迅速・確実に行い、仕事の効率化を図ることで同システムの効力をより高めているほか、トークの上手なスタッフを優先して商談させる適材適所の体制づくりにも貢献している。
この一方で、松岡社長はSS実績やスタッフ別実績の集計表やグラフに加え、コメントを一言入れた日報を10日ごとに発行するという地道な作業を続けている。「商売の基本は人間力。経営者もスタッフも常に自己改革していく必要がある。日々の生活の中でマンネリ化して向上心が薄れがちな精神状態に刺激を与えるため日報をつくっている。人間力を高め、経営体質を強化すれば、隣がいくらで売ろうが気にならない」と力強く述べた。