

ホームネットカーズ(東京都新宿区馬場下町1-1、電話03-5155-6871、江ア眞一社長)は、10月18目午後1時から東京都新宿区の日本青年館で、SS経営者セミナー「SS車検の守りと攻め」を開催した。
今回のセミナーでは、SS車検の”守り”として「法令遵守」、”攻め”として「車検爆販」の二部構成で行われた。
冒頭、江ア社長は「私どもはSSでの車販売をずっとしていますが、ここ1〜2年は非常に厳しい状況になっています。SSでは燃料油販売だけでは成り立たなくなっています。車検、車販、板金、保険といったビジネスがSSでの油外収益に大きく貢献しています。これらは、単体でビジネスをするよりもまとめてやるほうが効率が良いです。SSで車を売れば、車検、点検はそのSSですることになるでしょう。
このセミナーを開催することにしたのは、最近、整備工場の行政処分が急増しているからです。せっかくカービジネスとして軌道に乗り始めたときに、業務停止などになれば、大きな打撃を受けます。本日は、そうならないように未然に防ぐ法令遵守と、SSで車検を増やす方法を聞いていっていただきたいと思います」とあいさつ。
第一部の講師は、東京都自動車事業協同組合専務理事の和田成生氏が務め、テーマぱ「SS整備工場向け法令遵守セミナー」。
平成18年4月から整備事業者に対する行政処分などの基準の見直しにより、違反点数制の累計によって、指定工場の事業停止や保安基準適合証の停止の日数が決まり、違反点数が多ければ指定取り消しにもなる。このことは、国土交通省および地方運輸局のホームページで公表されるので、すべてのユーザーが見ることができる。処分が発生する要因として、直近の処分件数のほとんどがNOx・PMに関することが多い。自動車検査証の確認徹底がされていない、保安基準適合証交付時の相互チェック体制ができていないなど未然に防ぐことができる事例が増えている。「指定違反」に対する処罰が厳しくなっており、同一会社の場合、一カ所の指定工場の取り消し処分が他の工場にも影響が及ぶようになっている。指定工場は地域社会でライバルと競争しているので、告発されて指定工場の取り消しになるケースが増えている。ペーパー車検や不正改造車の不正車検など悪質な行為であれば厳しい摘発と処分は当然。しかし、ささいなことで処分を受けることは指定事業者にとって経済的損失はもとより、信用を失うなど社会的損失も少なくない。そうならないためにも法令遵守を徹底しなければならない。
主な留意点は次の通り。
◆車検証は手元に
車検証は、NOx・PMだけでなく、同一性や判定値の大切な情報源。受け入れ点検、完成検査時には、必ず手元において点検、検査を実施する。
◆合否は表で確認
製作時期により判定値が違うものが多数ある。検査員として判定値を理解し記憶していなければならないのは当然のことだが、記憶に頼るのは危険。検査院研修資料に判定値の一覧があるので、コピーし、検査のときにはつねに表を手元に置き、表で確認する。
◆指定整備記録簿ぽ直接記入
検査のときにはメモ紙に書き、あとで指定記録簿に転記するとミスが起こるので直接記入する。
◆チェックは重点配分
漠然とチェックするのではなく点検整備項目もチェックし、検査機器による測定値に空欄はないか、判定値が保安基準不適合になっていないかを、重点チェックする。
◆自賠責は現物確認
保安基準適合証に交付印を押すときには、自賠責の確認を確実に行う。
◆正しい手順で
車台番号のない車に保安基準適合証を交付し、有効期間の更新後、職権打刻を申請したケースがあった。職権打刻のあと、点検・整備・検査、保安基準適合証交付なら問題はなかった。
第二部の講師はMIC(マーケティングインフォメーションコミュニティ)社長の増田信夫氏が務め、テーマは「SS車検爆販のロジック」。
SSで車検を獲得するにはトーナメント戦であると考える必要がある。ユーザーの車検選択の手順は、一回戦・告知を受ける、二回戦・信頼度を量る、三回戦・価格を比較、準決勝・利便性を比較、インセンティブ、そして決勝戦・人的販売。
それを踏まえ、車検販売の展開をしなけれぱならない。初めに、@商品力を具備(どこにだしても負けない商品力)し、二回戦、三回戦、準決勝を戦える準備をする。次に、A商品力の浸透(あらかじめ商品力を来店客に浸透させておく)で一回戦に臨む。そして、B対象客を発見し、Cおすすめし、D受注するのが、決勝戦である。
このうち、@とAは会社のトップがやらなければならないこと。SSのスタッフはBCDに集中できる環境にする。商品力を与えるための基本性能は、「信頼の置ける店にまかせたい」、「総額を安くあげたい」、「便利な店でやりたい」であり、これらを満たした上で、性能(ガソリン10円引きや短時間車検、24時間受付など)で差をつける。商品力の浸透は、SSでの告知で決まる。店頭POPで基本性能を浸透させていく。
車検の商談は必ずセールスルームでやるべきとのこと。MICの調べでは、アイランドでの商談ヒット率が平均3.9%だったのに対し、店内での商談ヒット率は44%に跳ね上がる。あとの問題は、車検対象客を見つけること。これが一番難しく、今まではスタッフ全員の意識でやってきた。
それを解決するのが、MICが同社やメディア、アイテックと共同で開発した、車番認識モジュール搭載SS販売支援情報システム「NXEYES」。
SSに給油客が来店すると、その車のナンバープレートをSSの店頭に設置したカメラで撮影し画像を解析。新規客か再来店客かをすぐに同システムが判断し、店頭スタッフに接客指示を与える。この間、10秒以内。新規客であれば、次回来店を促すためのプレゼント券などを渡す。その際に車検月を聞けば、そのナンバープレートの車両のデータが車検月とともに蓄積されていく。